検証捜査
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検証捜査
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投稿日時 2013/11/20 1:20 | 最終変更
nande3
投稿数: 128
ISBN:978-4-08-745089-7
著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち)
発行:2013年7月25日 第1刷(集英社文庫)
文庫書き下ろし
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎82ページ 3行目◎
誤「俺の様子をうかがうために電話してきたと考えた方がいい。」
正「俺の様子を窺うために電話してきたと考えた方がいい。」
間違いではないのですが、漢字表記に。
53ページに「…窓から外の出来事を窺(うかが)っている人は少
ないのだ。」という文章がありますので、漢字で統一。校正の問
題。
◎83ページ 11行目◎
誤「そんなことをしたら、自分で墓穴を掘るようなものだ。」
正「そんなことをしたら、墓穴を掘るようなものだ。」
「墓穴を掘る」とは、「自分の行為が原因で破滅または敗北す
る」こと。
この言葉に「自分」を重ねると、「馬から落馬する」のように、
同じ意味の語を重ねた重言(じゅうげん、じゅうごん)、二重表
現、重複表現に当たると思われます。
199ページでは「…それ以上のことを計画してばれたら、墓穴を
掘ることになるのだ。」と正しく使っています。
◎105ページ 14行目◎
誤「容疑者の写真を他の写真と混ぜ、被害者に見せる。」
正「容疑者の写真を他の写真と交ぜ、被害者に見せる。」
微妙ですが、新聞用字用語集では[交]=「とけ合わないまじり
方」、アジにサバが交ざる、入り交じる、白髪交じりなど、
[混]=「とけ合うまじり方」、絵の具を混ぜる、ごちゃ混ぜ、に
おいが混じり合うなど、と明確に区別しています。
◎321ページ 13行目◎
誤「現場検証が終わり、遺体と車も引き上げられた。」
正「現場検証が終わり、遺体と車も引き揚げられた。」
「引っ張り上げる、程度を上げる」の[引き上げる]ではなく、
「元の所に戻す・戻る」の[引き揚げる]でしょう。
353ページの「動き回っている刑事がおるのに、無視して引き上
げられんよ。」も「引き揚げられんよ」に。
◎322ページ 9行目◎
誤「ごつごつとした岩は、波の侵食を受けているせいか…」
正「ごつごつとした岩は、波の浸食を受けているせいか…」
人偏の[侵食]は、「他人の領地・領分をしだいにおかし、むしば
むこと」。
「水・風などが物や土地をおかしたりくずしたりすること」は、
サンズイの[浸食]。
◎376ページ 1行目◎
誤「シャンプーの香りとかすかな汗の匂いが入り混じり…」
正「シャンプーの香りとかすかな汗のにおいが入り交じり…」
微妙な表現です。
まず[匂い]。花の匂い(良いにおい=香り)ではなく汗ですから
嫌なにおいの[臭い]になると思いますが、女性の汗ですので…
どちらの漢字も常用外ということで平仮名の[におい]に。
新聞用字用語集では前述のように「とけ合わないまじり方」の例
として「入り交じる」を挙げています。(入り混じる→入り交じ
るに統一との注意書きもあり)
また、「とけ合うまじり方」の例として「においが混じり合う」
を挙げています。
矛盾? 「シャンプーの香りとかすかな汗のにおいが混じり合
い…」とするのが正解なのでしょうか?
※ 56ページなどに出てくる「友だち」。他の小説でも目にする表
現です。とても気になっていました。
[友]という言葉があり、その類語になる[友達]。[友]に複数を
表す[達(たち)]を付けたものではありません。「子ども達」
の[達]とは違うということです。
新聞用字用語集では、複数を示す[達]は新聞漢字表にない音訓
なので平仮名書き、と規定しています(子供・子どもたち、友
人たち)。
対し、[友達]は、新聞漢字表にない音訓を含んでいるが、熟字
訓などで慣用表記として使う、と説明しています。朝日新聞な
ども同じ扱いのようです。
[達]は平仮名書きがいいようだから、[友達]は「友だち」と
書いてしまい、これが一般的になってしまったのでしょうか。
[友達]は一つの言葉、名詞として存在していますので、漢字表
記が正しいのではないでしょうか。
著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち)
発行:2013年7月25日 第1刷(集英社文庫)
文庫書き下ろし
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎82ページ 3行目◎
誤「俺の様子をうかがうために電話してきたと考えた方がいい。」
正「俺の様子を窺うために電話してきたと考えた方がいい。」
間違いではないのですが、漢字表記に。
53ページに「…窓から外の出来事を窺(うかが)っている人は少
ないのだ。」という文章がありますので、漢字で統一。校正の問
題。
◎83ページ 11行目◎
誤「そんなことをしたら、自分で墓穴を掘るようなものだ。」
正「そんなことをしたら、墓穴を掘るようなものだ。」
「墓穴を掘る」とは、「自分の行為が原因で破滅または敗北す
る」こと。
この言葉に「自分」を重ねると、「馬から落馬する」のように、
同じ意味の語を重ねた重言(じゅうげん、じゅうごん)、二重表
現、重複表現に当たると思われます。
199ページでは「…それ以上のことを計画してばれたら、墓穴を
掘ることになるのだ。」と正しく使っています。
◎105ページ 14行目◎
誤「容疑者の写真を他の写真と混ぜ、被害者に見せる。」
正「容疑者の写真を他の写真と交ぜ、被害者に見せる。」
微妙ですが、新聞用字用語集では[交]=「とけ合わないまじり
方」、アジにサバが交ざる、入り交じる、白髪交じりなど、
[混]=「とけ合うまじり方」、絵の具を混ぜる、ごちゃ混ぜ、に
おいが混じり合うなど、と明確に区別しています。
◎321ページ 13行目◎
誤「現場検証が終わり、遺体と車も引き上げられた。」
正「現場検証が終わり、遺体と車も引き揚げられた。」
「引っ張り上げる、程度を上げる」の[引き上げる]ではなく、
「元の所に戻す・戻る」の[引き揚げる]でしょう。
353ページの「動き回っている刑事がおるのに、無視して引き上
げられんよ。」も「引き揚げられんよ」に。
◎322ページ 9行目◎
誤「ごつごつとした岩は、波の侵食を受けているせいか…」
正「ごつごつとした岩は、波の浸食を受けているせいか…」
人偏の[侵食]は、「他人の領地・領分をしだいにおかし、むしば
むこと」。
「水・風などが物や土地をおかしたりくずしたりすること」は、
サンズイの[浸食]。
◎376ページ 1行目◎
誤「シャンプーの香りとかすかな汗の匂いが入り混じり…」
正「シャンプーの香りとかすかな汗のにおいが入り交じり…」
微妙な表現です。
まず[匂い]。花の匂い(良いにおい=香り)ではなく汗ですから
嫌なにおいの[臭い]になると思いますが、女性の汗ですので…
どちらの漢字も常用外ということで平仮名の[におい]に。
新聞用字用語集では前述のように「とけ合わないまじり方」の例
として「入り交じる」を挙げています。(入り混じる→入り交じ
るに統一との注意書きもあり)
また、「とけ合うまじり方」の例として「においが混じり合う」
を挙げています。
矛盾? 「シャンプーの香りとかすかな汗のにおいが混じり合
い…」とするのが正解なのでしょうか?
※ 56ページなどに出てくる「友だち」。他の小説でも目にする表
現です。とても気になっていました。
[友]という言葉があり、その類語になる[友達]。[友]に複数を
表す[達(たち)]を付けたものではありません。「子ども達」
の[達]とは違うということです。
新聞用字用語集では、複数を示す[達]は新聞漢字表にない音訓
なので平仮名書き、と規定しています(子供・子どもたち、友
人たち)。
対し、[友達]は、新聞漢字表にない音訓を含んでいるが、熟字
訓などで慣用表記として使う、と説明しています。朝日新聞な
ども同じ扱いのようです。
[達]は平仮名書きがいいようだから、[友達]は「友だち」と
書いてしまい、これが一般的になってしまったのでしょうか。
[友達]は一つの言葉、名詞として存在していますので、漢字表
記が正しいのではないでしょうか。
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