共犯捜査
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共犯捜査
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投稿日時 2017/9/2 16:11 | 最終変更
nande3
投稿数: 128
ISBN:978-4-08-745466-6
著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち)
発行:2016年7月25日 第1刷(集英社文庫)
『検証捜査』の兄弟編、文庫書き下ろし。
◎49ページ 3行目◎
誤「日の出を待って、車の引き上げが始まった。」
正「日の出を待って、車の引き揚げが始まった。」
「引き上げる」は「引っ張り上げる」の意。「元の場所に戻す」
のは「引き揚げる」。「軍隊を引き揚げる」「ベンチに引き揚
げる」「沈没船を引き揚げる」「水死体を引き揚げる」など(新
聞用字用語集の説明)。
埠頭から海にダイブして沈んだ車なので「引き揚げる」を使う
べきかと。
89ページに「海面を漂っている遺体…」「…消防署員が出動して
遺体を引き上げ…」という文章があります。こちらも「引き揚げ
る」に。105ページの「やがて交番勤務から刑事に引き上げられ」
は「引っ張り上げられる」という意味ですので正しい使い方にな
るのですが、この小説全体で「元の場所に戻る・戻す」意の箇所
全部が「引き上げ」となっています。
著者特有の表現・表記の一つとも考えられますが、他の作品『暗
い穴 警視庁追跡捜査係』では「引き揚げる」という表記が多く
見られます(間違いの「引き上げる」もあり)ので、校正上の問題
なのかもしれません。
◎88ページ 12行目ほか◎
誤「県道五四号線から…」
正「県道五四号から…」
間違いとはいえませんが…。
「○○号線」と一般的に言いますが、正式な路線名に[線]は付き
ません。
11ページでは「国道三号は…」と使っているので統一を。
◎257ページ 14行目◎
誤「…誘拐だと分かったら、人の手当は考える」
正「…誘拐だと分かったら、人の手当ては考える」
「治療、対策など」の意の一般用語ですので「手当て」に。「手
当」は「お手当」「年末手当」など金銭関係に(新聞用字用語集か
ら)。「顔を洗って手当てしてこいよ」316ページでは正しく使っ
ています。
◎261ページ 3行目◎
誤「しかし、身になる話はなかった。六歳では仕方がないかも…」
正「しかし、実になる話はなかった。六歳では仕方がないかも…」
微妙な表現です。
「その人の血となり肉となる。栄養になる」「その人の立場に
なって考える」という意味の「身に成る」という言葉があるの
ですが…[実]を「なかみ、内容」という意味でとらえると「実
のある話」という使い方があります。「内容のある話」。
もしかすると、「身になる話はなかった」は、「実のある話(証
言)はなかった」なのでは…?
◎275ページ 15行目◎
誤「六十五歳。…実家で一人暮らしだったんだけど…」
正「六十五歳。…実家で独り暮らしだったんだけど…」
同じページに「私は…一人暮らしでもないけどね。親を―母親を
引き取ったのよ」とあります。こちらは一般用語の「一人暮らし」
で正しい使い方。「孤独」という意味がある場合は「独り暮らし」
(新聞用字用語集の説明から)。「気楽」か「寂しい」か、ニュアン
スの違い?
※ 170ページなどに出てくる「友だち」。他の小説でも目にする表
現です。とても気になっています。
[友]という言葉があり、その類語になる[友達]。[友]に複数を
表す[達(たち)]を付けたものではありません。「子ども達」
の[達]とは違うということです。
新聞用字用語集では、複数を示す[達]は新聞漢字表にない音訓
なので平仮名書き、と規定しています(子供・子どもたち、友
人たち)。
対し、[友達]は、新聞漢字表にない音訓を含んでいるが、熟字
訓などで慣用表記として使う、と説明しています。朝日新聞な
ども同じ扱いのようです。
[達]は平仮名書きがいいようだから、[友達]は「友だち」と
書いてしまい、これが一般的になってしまったのでしょうか。
[友達]は一つの言葉、名詞として存在していますので、漢字表
記が正しいのではないでしょうか。
著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち)
発行:2016年7月25日 第1刷(集英社文庫)
『検証捜査』の兄弟編、文庫書き下ろし。
◎49ページ 3行目◎
誤「日の出を待って、車の引き上げが始まった。」
正「日の出を待って、車の引き揚げが始まった。」
「引き上げる」は「引っ張り上げる」の意。「元の場所に戻す」
のは「引き揚げる」。「軍隊を引き揚げる」「ベンチに引き揚
げる」「沈没船を引き揚げる」「水死体を引き揚げる」など(新
聞用字用語集の説明)。
埠頭から海にダイブして沈んだ車なので「引き揚げる」を使う
べきかと。
89ページに「海面を漂っている遺体…」「…消防署員が出動して
遺体を引き上げ…」という文章があります。こちらも「引き揚げ
る」に。105ページの「やがて交番勤務から刑事に引き上げられ」
は「引っ張り上げられる」という意味ですので正しい使い方にな
るのですが、この小説全体で「元の場所に戻る・戻す」意の箇所
全部が「引き上げ」となっています。
著者特有の表現・表記の一つとも考えられますが、他の作品『暗
い穴 警視庁追跡捜査係』では「引き揚げる」という表記が多く
見られます(間違いの「引き上げる」もあり)ので、校正上の問題
なのかもしれません。
◎88ページ 12行目ほか◎
誤「県道五四号線から…」
正「県道五四号から…」
間違いとはいえませんが…。
「○○号線」と一般的に言いますが、正式な路線名に[線]は付き
ません。
11ページでは「国道三号は…」と使っているので統一を。
◎257ページ 14行目◎
誤「…誘拐だと分かったら、人の手当は考える」
正「…誘拐だと分かったら、人の手当ては考える」
「治療、対策など」の意の一般用語ですので「手当て」に。「手
当」は「お手当」「年末手当」など金銭関係に(新聞用字用語集か
ら)。「顔を洗って手当てしてこいよ」316ページでは正しく使っ
ています。
◎261ページ 3行目◎
誤「しかし、身になる話はなかった。六歳では仕方がないかも…」
正「しかし、実になる話はなかった。六歳では仕方がないかも…」
微妙な表現です。
「その人の血となり肉となる。栄養になる」「その人の立場に
なって考える」という意味の「身に成る」という言葉があるの
ですが…[実]を「なかみ、内容」という意味でとらえると「実
のある話」という使い方があります。「内容のある話」。
もしかすると、「身になる話はなかった」は、「実のある話(証
言)はなかった」なのでは…?
◎275ページ 15行目◎
誤「六十五歳。…実家で一人暮らしだったんだけど…」
正「六十五歳。…実家で独り暮らしだったんだけど…」
同じページに「私は…一人暮らしでもないけどね。親を―母親を
引き取ったのよ」とあります。こちらは一般用語の「一人暮らし」
で正しい使い方。「孤独」という意味がある場合は「独り暮らし」
(新聞用字用語集の説明から)。「気楽」か「寂しい」か、ニュアン
スの違い?
※ 170ページなどに出てくる「友だち」。他の小説でも目にする表
現です。とても気になっています。
[友]という言葉があり、その類語になる[友達]。[友]に複数を
表す[達(たち)]を付けたものではありません。「子ども達」
の[達]とは違うということです。
新聞用字用語集では、複数を示す[達]は新聞漢字表にない音訓
なので平仮名書き、と規定しています(子供・子どもたち、友
人たち)。
対し、[友達]は、新聞漢字表にない音訓を含んでいるが、熟字
訓などで慣用表記として使う、と説明しています。朝日新聞な
ども同じ扱いのようです。
[達]は平仮名書きがいいようだから、[友達]は「友だち」と
書いてしまい、これが一般的になってしまったのでしょうか。
[友達]は一つの言葉、名詞として存在していますので、漢字表
記が正しいのではないでしょうか。
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