犬どもの栄光
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投稿日時 2016/10/24 17:11 | 最終変更
nande3
投稿数: 128
ISBN:978-4-08-749619-2
著者:佐々木 譲(ささき じょう)
発行:2010年6月15日 第6刷(集英社文庫)
1987年刊行、1990年文庫化第1刷という古い本です。
2010年6月発行の第6刷を読みました。版を重ねてはいますが、
気になる表記がありましたので報告します。
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎52ページ 11行目◎
誤「…犯罪、裁判、暴力団といった仕訳のファイルとなる。」
正「…犯罪、裁判、暴力団といった仕分けのファイルとなる。」
データベースの記事を検索する方法の説明。
まったくの間違いとは言い切れません(区別していない辞典あり)
が、新聞用字用語集や文字入力ソフトでは使い分けています。
[仕訳]は「簿記用語で勘定科目に分けること」。「仕訳帳、貸借
の仕訳」などと使います。
[仕分け]は「区分、分類」の意。「商品の仕分け、四つに仕分け
る」などと使います。(新聞用字用語集から)
◎284ページ 16行目ほか◎
誤「…午後か遅くとも翌日ころまでにはほぼ融けてしまう…」
正「…午後か遅くとも翌日(ころ)までにはほぼ解けてしまう…」
これも間違いとは言い切れませんが…。
295ページに「来年、雪解け早々から…」という文章があります。
新聞用字用語集では、[融]は常用外なので[解][溶]を用いること
となっており、[溶]は「加熱などによって固体を液体にする」意で
「雪・氷を溶かす」(人工的)と使います。
[解]は「とけてなくなる」の意。「雪解け、雪・氷を解かす」(自然
現象)と使います。
この小説の文章は雪にまつわる自然現象のことですので、統一
して[解]としたほうがよろしいかと。
◎331ページ 9行目◎
誤「おれひとりが白旗上げて終わりになることじゃないんだ。」
正「おれひとりが白旗掲(かか)げて終わりになることじゃないんだ。」
一般的には、[白旗]は「掲(かか)げる」ものと考えます。
「あげる」と読み、漢字で表記する場合、[上げる]は「下がる・下
げる」の対語。[揚げる]は「高く掲げる、浮揚」の意で「国旗を揚
げる」と使います(新聞用字用語集)。
あえて「あげる」と読ませて漢字を使うなら「揚げて」の[揚]が当
てはまるでしょう。
著者:佐々木 譲(ささき じょう)
発行:2010年6月15日 第6刷(集英社文庫)
1987年刊行、1990年文庫化第1刷という古い本です。
2010年6月発行の第6刷を読みました。版を重ねてはいますが、
気になる表記がありましたので報告します。
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎52ページ 11行目◎
誤「…犯罪、裁判、暴力団といった仕訳のファイルとなる。」
正「…犯罪、裁判、暴力団といった仕分けのファイルとなる。」
データベースの記事を検索する方法の説明。
まったくの間違いとは言い切れません(区別していない辞典あり)
が、新聞用字用語集や文字入力ソフトでは使い分けています。
[仕訳]は「簿記用語で勘定科目に分けること」。「仕訳帳、貸借
の仕訳」などと使います。
[仕分け]は「区分、分類」の意。「商品の仕分け、四つに仕分け
る」などと使います。(新聞用字用語集から)
◎284ページ 16行目ほか◎
誤「…午後か遅くとも翌日ころまでにはほぼ融けてしまう…」
正「…午後か遅くとも翌日(ころ)までにはほぼ解けてしまう…」
これも間違いとは言い切れませんが…。
295ページに「来年、雪解け早々から…」という文章があります。
新聞用字用語集では、[融]は常用外なので[解][溶]を用いること
となっており、[溶]は「加熱などによって固体を液体にする」意で
「雪・氷を溶かす」(人工的)と使います。
[解]は「とけてなくなる」の意。「雪解け、雪・氷を解かす」(自然
現象)と使います。
この小説の文章は雪にまつわる自然現象のことですので、統一
して[解]としたほうがよろしいかと。
◎331ページ 9行目◎
誤「おれひとりが白旗上げて終わりになることじゃないんだ。」
正「おれひとりが白旗掲(かか)げて終わりになることじゃないんだ。」
一般的には、[白旗]は「掲(かか)げる」ものと考えます。
「あげる」と読み、漢字で表記する場合、[上げる]は「下がる・下
げる」の対語。[揚げる]は「高く掲げる、浮揚」の意で「国旗を揚
げる」と使います(新聞用字用語集)。
あえて「あげる」と読ませて漢字を使うなら「揚げて」の[揚]が当
てはまるでしょう。
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- 犬どもの栄光 (nande3, 2016/10/24 17:11)