帰郷 刑事・鳴沢了
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帰郷 刑事・鳴沢了
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投稿日時 2014/1/25 23:08 | 最終変更
nande3
投稿数: 128
ISBN:4-12-204651-3
著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち)
発行:2006年2月25日 初版発行(中公文庫)
中公文庫から全10作と番外編の短編集1冊が刊行されている
「刑事・鳴沢了シリーズ」の第五弾、文庫書下ろし。
古い本です。再読したので報告します。
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎8ページ 5行目ほか◎
誤「…デスクの上のトレイには、持ち主を待つように…」
正「…デスクの上のトレーには、持ち主を待つように…」
間違いとは言えませんが、カタカナ表記の問題です。
作者の個性とも言えるのですが、一般的な表記と比べ、
違和感があるので読みにくいと思います。
10ページ「インタフォン(→インターホン)」、24ページ
「ヴィデオ(→ビデオ)」、34ページ「グレイ(→グレー)」、
46ページ「スウィッチ(→スイッチ)」などが出てきます。
新聞用字用語集の「外来語用例集」やカタカナ語辞典から。
※「灰色」は「グレイ」とも言われますが、一般的なカタカナ表
記は「グレー」。「グレースケール」などと使われます。英語表
記では「gray / grey」。
「グレイ」も「gray / grey」。「GLAY」は日本のロックバン
ド。「Gray / gray」は収線量(物質が受けた放射線量)の単
位。Gy。グレイ (単位)、グレイ符号。2進表現の一つ。
◎9ページ 4行目◎
誤「…今頃二メートルを越す雪に埋もれているはずだし…」
正「…今頃二メートルを超す雪に埋もれているはずだし…」
「一定の分量・限界を過ぎて先にいく」意味では[超]。
◎11ページ 14行目ほか◎
誤「頭と肩に降り積もった雪が溶け、髪が濡れて…」
正「頭と肩に降り積もった雪が解け、髪が濡れて…」
「鉄が溶ける」「雪・氷を溶かす(人工的)」ように「加熱など
によって固体を液体にする」のではなく、自然現象なら「雪解
け」「雪・氷を解かす」の[解]で。
104ページに面白い例?がありました。「大根の繊維がほろりと
解(ルビ=ほど)けて溶ける」。
◎20ページ 2行目◎
誤「十二歳で一人ぼっちになる…」
正「十二歳で独りぼっちになる…」
人数に重点を置いた「一人っ子」「一人娘」「一人勝ち」などの
表記ではなく、「孤独、独断、独占、単独」の意味ですので、
「独り旅」「独り相撲」と同じく「独りぼっち」に。
103ページに「いくら一人暮らしだからって…」という文章があ
ります。こちらも「独り暮らし」がよろしいかと。
◎26ページ 8行目◎
誤「(葬式に出席して)黙って線香を上げて帰るなら…」
正「(葬式に出席して)黙って焼香して帰るなら…」
[線香]は、火をつけて仏前に供えるもの、かと。[仏前]という
より[仏壇]に供える?
お葬式は「ご焼香をお願いします」(回し焼香、立礼焼香)。
葬儀・葬式のマナーは難しいですね。「葬儀や告別式には抹香を
用いますが、それ以外の法事やお通夜や一般的な弔問には、線香
を上げることが多い」とされているようです。
儀式においては抹香を用いることが多いので「焼香」という言葉
自体が「抹香をあげること」を指し、一般的な弔問や、普段に用
いられる線香を使用する場合には「線香を上げる」と言う、とい
う説もあるようです。
同じページに[焼香台]という言葉が出てきます。これからは、立
礼焼香、座礼焼香、回し焼香、焼香炉といった言葉が連想されま
す。
◎165ページ 9行目◎
誤「大西の眉がきゅっと釣り上がる。」
正「大西の眉がきゅっとつり上がる(吊り上がる)。」
[吊]は新聞漢字表にない字なので、平仮名書きが一般的なようで
す。
新聞用字用語集では、[釣]は「針・かぎなどで引っ掛けて上げ
る、誘い込む」の意で「釣り合い」「大魚を釣り上げる」「甘
言で釣る」などを例としています。
[つる(吊る)]は「ぶら下げる、引っ張るなど」の意。「つり球
(野球)」「つり輪」「目をつり上げる」などが例。
◎229ページ 17行目◎
誤「…俺の死体が信濃川から上がったら…」
正「…俺の死体が信濃川から揚がったら…」
「高く掲げる、浮揚、元の場所に戻す・戻る」の意味で「海から
車を引き揚げる」「海外から引き揚げる」「水死体の引き揚げ」
「花道を引き揚げる」などを新聞用字用語集では例に挙げていま
す。
◎329ページ 12行目◎
誤「タイミングを測る間もなく…」
正「タイミングを計る間もなく…」
「計算・計画」の意ですので[計る]を用いるかと。
「時間・タイミングを計る」(新聞用字用語集から)
著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち)
発行:2006年2月25日 初版発行(中公文庫)
中公文庫から全10作と番外編の短編集1冊が刊行されている
「刑事・鳴沢了シリーズ」の第五弾、文庫書下ろし。
古い本です。再読したので報告します。
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎8ページ 5行目ほか◎
誤「…デスクの上のトレイには、持ち主を待つように…」
正「…デスクの上のトレーには、持ち主を待つように…」
間違いとは言えませんが、カタカナ表記の問題です。
作者の個性とも言えるのですが、一般的な表記と比べ、
違和感があるので読みにくいと思います。
10ページ「インタフォン(→インターホン)」、24ページ
「ヴィデオ(→ビデオ)」、34ページ「グレイ(→グレー)」、
46ページ「スウィッチ(→スイッチ)」などが出てきます。
新聞用字用語集の「外来語用例集」やカタカナ語辞典から。
※「灰色」は「グレイ」とも言われますが、一般的なカタカナ表
記は「グレー」。「グレースケール」などと使われます。英語表
記では「gray / grey」。
「グレイ」も「gray / grey」。「GLAY」は日本のロックバン
ド。「Gray / gray」は収線量(物質が受けた放射線量)の単
位。Gy。グレイ (単位)、グレイ符号。2進表現の一つ。
◎9ページ 4行目◎
誤「…今頃二メートルを越す雪に埋もれているはずだし…」
正「…今頃二メートルを超す雪に埋もれているはずだし…」
「一定の分量・限界を過ぎて先にいく」意味では[超]。
◎11ページ 14行目ほか◎
誤「頭と肩に降り積もった雪が溶け、髪が濡れて…」
正「頭と肩に降り積もった雪が解け、髪が濡れて…」
「鉄が溶ける」「雪・氷を溶かす(人工的)」ように「加熱など
によって固体を液体にする」のではなく、自然現象なら「雪解
け」「雪・氷を解かす」の[解]で。
104ページに面白い例?がありました。「大根の繊維がほろりと
解(ルビ=ほど)けて溶ける」。
◎20ページ 2行目◎
誤「十二歳で一人ぼっちになる…」
正「十二歳で独りぼっちになる…」
人数に重点を置いた「一人っ子」「一人娘」「一人勝ち」などの
表記ではなく、「孤独、独断、独占、単独」の意味ですので、
「独り旅」「独り相撲」と同じく「独りぼっち」に。
103ページに「いくら一人暮らしだからって…」という文章があ
ります。こちらも「独り暮らし」がよろしいかと。
◎26ページ 8行目◎
誤「(葬式に出席して)黙って線香を上げて帰るなら…」
正「(葬式に出席して)黙って焼香して帰るなら…」
[線香]は、火をつけて仏前に供えるもの、かと。[仏前]という
より[仏壇]に供える?
お葬式は「ご焼香をお願いします」(回し焼香、立礼焼香)。
葬儀・葬式のマナーは難しいですね。「葬儀や告別式には抹香を
用いますが、それ以外の法事やお通夜や一般的な弔問には、線香
を上げることが多い」とされているようです。
儀式においては抹香を用いることが多いので「焼香」という言葉
自体が「抹香をあげること」を指し、一般的な弔問や、普段に用
いられる線香を使用する場合には「線香を上げる」と言う、とい
う説もあるようです。
同じページに[焼香台]という言葉が出てきます。これからは、立
礼焼香、座礼焼香、回し焼香、焼香炉といった言葉が連想されま
す。
◎165ページ 9行目◎
誤「大西の眉がきゅっと釣り上がる。」
正「大西の眉がきゅっとつり上がる(吊り上がる)。」
[吊]は新聞漢字表にない字なので、平仮名書きが一般的なようで
す。
新聞用字用語集では、[釣]は「針・かぎなどで引っ掛けて上げ
る、誘い込む」の意で「釣り合い」「大魚を釣り上げる」「甘
言で釣る」などを例としています。
[つる(吊る)]は「ぶら下げる、引っ張るなど」の意。「つり球
(野球)」「つり輪」「目をつり上げる」などが例。
◎229ページ 17行目◎
誤「…俺の死体が信濃川から上がったら…」
正「…俺の死体が信濃川から揚がったら…」
「高く掲げる、浮揚、元の場所に戻す・戻る」の意味で「海から
車を引き揚げる」「海外から引き揚げる」「水死体の引き揚げ」
「花道を引き揚げる」などを新聞用字用語集では例に挙げていま
す。
◎329ページ 12行目◎
誤「タイミングを測る間もなく…」
正「タイミングを計る間もなく…」
「計算・計画」の意ですので[計る]を用いるかと。
「時間・タイミングを計る」(新聞用字用語集から)
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