ブルー マーダー (Blue Murder)
- この出版社に新しい報告を立てることはできません
- この出版社ではゲスト投稿が禁止されています
前の投稿
-
次の投稿
|
親投稿
-
子投稿なし
|
投稿日時 2014/3/1 15:49
nande3
投稿数: 128

ISBN:978-4-334-92855-1
著者:誉田 哲也(ほんだ てつや)
発行:2012年12月5日 初版2刷
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
※誉田哲也による日本の警察小説。『ストロベリーナイト』から
始まる「姫川玲子シリーズ」の長編第5弾
◎17ページ 5行目◎
誤「…溶接機です。ワイヤーも切らしているし…」
正「…溶接機です。ワイヤも切らしているし…」
いつも思うのですが、カタカナ表記・カタカナ語は難しいです。
「ワイヤ(wire)」=針金、針金をよって束ねた鋼、電線、楽器
の金属製の弦。 ―レス(wireless)無線電信、無線電話
多くの国語辞典・カタカナ語辞典がこう説明しています。が、
まれに、単独は「ワイヤー」と示し、複合語は「ワイヤレス」
「ワイヤ-ロープ」などと矛盾している説明のカタカナ語辞典も
ありますので、こんがらがるのでしょう。
『記者ハンドブック 新聞用字用語集』(第11版)の外来語用例
集に「ワイヤ」が掲載されており、「表記が紛れやすい語」の
△マークが付いています。
◎23ページ 16行目◎
誤「はいよ。姫川係長様宛てに、な……承知した」
正「はいよ。係長 姫川様宛に、な……承知した」
皮肉で言っている言葉なので、間違いとはいえませんが、一般的
な宛名書きでは、「○○係長」「係長 ○○様」(○○は名前・
苗字)、「営業係長様(殿)」になるようです。
<参考>
代表取締役・部長・課長・係長などの「肩書き・役職名」は氏名
の前に置き、「肩書き→氏名→様」と書くことが最も正しい書き
方です。下の名前が不明な場合は苗字だけでもかまいませんが、
できるだけフルネームを書くことが望ましいです。
手紙の文中や口語では、役職名を氏名の後に接尾語としてつける
場合があります。この場合は、役職名自体が敬称の意味を含む言
葉になりますので、「様」などの敬称を重ねて付ける必要はあり
ません。(○渡辺課長 ×渡辺課長様)
また、役職名の前に氏名を置かず、役職名だけを単独で使用する
場合は、接尾語ではなく名詞としての意味を持った言葉になりま
すので、「様」などの敬称をつけても問題ありません。(営業部
長殿、総務課長様 など)
[宛て]は「~に向けて」の意味で、「○○に宛てて手紙を書
く」などと使います。
[宛]は送り先・差し出し先を示す「名ざし、名あて」の意味。
「父宛の手紙」などと使います。
◎25ページ 17行目◎
誤「…横浜中華街のような街並をイメージして…」
正「…横浜中華街のような街並みをイメージして…」
これも厳密には間違いではないのでしょうが、違和感がありまし
て…。
[町(街)並み」がよろしいかと。[並]は「並肉」「牛丼の並
盛り」のイメージです。
◎45ページ 7行目◎
誤「組織は、時代に即して作り変えていくべきでしょう。…」
正「組織は、時代に即してつくり変えていくべきでしょう。…」
組織編成の話ですが、何をつくるかで[作][造]「つくる」
は使い分けられ、[組織]は「主に抽象名詞を対象にした場合」
に当てはまり、「組織をつくる」「態勢づくり」「体力づくり」
「街・町づくり」などのように表記するようです。(新聞用字
用語集から)
46ページに「組織犯罪対策部ってのは、俺様が作ったんだ、っ
てね」という文章があります。こちらも「俺様がつくったんだ」
でしょう。
◎77ページ 10行目◎
誤「…千住大橋付近の国道四号線で…」
正「…千住大橋付近の国道四号で…」
「○○号線」のように一般的な呼称ではなく、正式な道路番号で
「○○号」と書いている小説もありますので…。
◎324ページ 10行目ほか◎
誤「若いボディガードを二人くらいつけて…」
正「若いボディーガードを二人くらいつけて…」
これも間違いではないのでしょうが、「長音ー」を省いて短く
表記する最近の傾向には違和感がたっぷり。表現は作者の個性で
もあるのですが…。
先に挙げた(「ワイヤー」と書いてある)カタカナ語辞典でも
「ボディーガード(bodyguard)」としています。
英語の発音記号からいうと「di」ですので、英語読みならば
「ディ」になるのでしょうが、外来語のカタカナ表記ですので
「ボディーガード」が一般的と思うのですが、いかがでしょう。
◎406ページ 3行目◎
誤「…どこの課もガサ打って、バンバン成績挙げてた。…」
正「…どこの課もガサ打って、バンバン成績上げてた。…」
微妙な表現です。
「残す」という意味では「成績を挙げる」になるのでしょう。
しかし、「バンバン」ですので「どんどん成績を上げていった」
と同意の「アップする」という意味にも取れるので、一般的な
「下がる・下げるの対語」の[上]を用いるところでしょうか?
◎431ページ 12行目ほか◎
誤「……そのときあたしが、再召集を掛けたら、菊田は……」
正「……そのときあたしが、再招集を掛けたら、菊田は……」
これも判断しづらいのですが、[召集]は、国会・旧日本軍の
「国会の召集、召集令状」に限定して使用したほうがいいと
思います。
「地方議会や自衛隊の招集」と同じ一般用語の[招集]に。
◎432ページ 10行目◎
誤「窓際スペースから出て、ちょっと手を挙げて、あえて…」
正「窓際スペースから出て、ちょっと手を上げて、あえて…」
「はっきり分かるように示す、意思表示など」の意味で[挙]を
使い、「手を挙げる」とすると、「挙手」のことになります。
(新聞用字用語集から)
この場面は、「じゃあね」「それじゃあ」という曖昧なサイン
なので、一般的な[上]を使ったほうがいいと思います。
ほかのページでは、意見を述べるときの「はい」を示す「挙手」
の「手を挙げて」が出てきますので、差別化・書き分けがよろし
いのでは?
著者:誉田 哲也(ほんだ てつや)
発行:2012年12月5日 初版2刷
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
※誉田哲也による日本の警察小説。『ストロベリーナイト』から
始まる「姫川玲子シリーズ」の長編第5弾
◎17ページ 5行目◎
誤「…溶接機です。ワイヤーも切らしているし…」
正「…溶接機です。ワイヤも切らしているし…」
いつも思うのですが、カタカナ表記・カタカナ語は難しいです。
「ワイヤ(wire)」=針金、針金をよって束ねた鋼、電線、楽器
の金属製の弦。 ―レス(wireless)無線電信、無線電話
多くの国語辞典・カタカナ語辞典がこう説明しています。が、
まれに、単独は「ワイヤー」と示し、複合語は「ワイヤレス」
「ワイヤ-ロープ」などと矛盾している説明のカタカナ語辞典も
ありますので、こんがらがるのでしょう。
『記者ハンドブック 新聞用字用語集』(第11版)の外来語用例
集に「ワイヤ」が掲載されており、「表記が紛れやすい語」の
△マークが付いています。
◎23ページ 16行目◎
誤「はいよ。姫川係長様宛てに、な……承知した」
正「はいよ。係長 姫川様宛に、な……承知した」
皮肉で言っている言葉なので、間違いとはいえませんが、一般的
な宛名書きでは、「○○係長」「係長 ○○様」(○○は名前・
苗字)、「営業係長様(殿)」になるようです。
<参考>
代表取締役・部長・課長・係長などの「肩書き・役職名」は氏名
の前に置き、「肩書き→氏名→様」と書くことが最も正しい書き
方です。下の名前が不明な場合は苗字だけでもかまいませんが、
できるだけフルネームを書くことが望ましいです。
手紙の文中や口語では、役職名を氏名の後に接尾語としてつける
場合があります。この場合は、役職名自体が敬称の意味を含む言
葉になりますので、「様」などの敬称を重ねて付ける必要はあり
ません。(○渡辺課長 ×渡辺課長様)
また、役職名の前に氏名を置かず、役職名だけを単独で使用する
場合は、接尾語ではなく名詞としての意味を持った言葉になりま
すので、「様」などの敬称をつけても問題ありません。(営業部
長殿、総務課長様 など)
[宛て]は「~に向けて」の意味で、「○○に宛てて手紙を書
く」などと使います。
[宛]は送り先・差し出し先を示す「名ざし、名あて」の意味。
「父宛の手紙」などと使います。
◎25ページ 17行目◎
誤「…横浜中華街のような街並をイメージして…」
正「…横浜中華街のような街並みをイメージして…」
これも厳密には間違いではないのでしょうが、違和感がありまし
て…。
[町(街)並み」がよろしいかと。[並]は「並肉」「牛丼の並
盛り」のイメージです。
◎45ページ 7行目◎
誤「組織は、時代に即して作り変えていくべきでしょう。…」
正「組織は、時代に即してつくり変えていくべきでしょう。…」
組織編成の話ですが、何をつくるかで[作][造]「つくる」
は使い分けられ、[組織]は「主に抽象名詞を対象にした場合」
に当てはまり、「組織をつくる」「態勢づくり」「体力づくり」
「街・町づくり」などのように表記するようです。(新聞用字
用語集から)
46ページに「組織犯罪対策部ってのは、俺様が作ったんだ、っ
てね」という文章があります。こちらも「俺様がつくったんだ」
でしょう。
◎77ページ 10行目◎
誤「…千住大橋付近の国道四号線で…」
正「…千住大橋付近の国道四号で…」
「○○号線」のように一般的な呼称ではなく、正式な道路番号で
「○○号」と書いている小説もありますので…。
◎324ページ 10行目ほか◎
誤「若いボディガードを二人くらいつけて…」
正「若いボディーガードを二人くらいつけて…」
これも間違いではないのでしょうが、「長音ー」を省いて短く
表記する最近の傾向には違和感がたっぷり。表現は作者の個性で
もあるのですが…。
先に挙げた(「ワイヤー」と書いてある)カタカナ語辞典でも
「ボディーガード(bodyguard)」としています。
英語の発音記号からいうと「di」ですので、英語読みならば
「ディ」になるのでしょうが、外来語のカタカナ表記ですので
「ボディーガード」が一般的と思うのですが、いかがでしょう。
◎406ページ 3行目◎
誤「…どこの課もガサ打って、バンバン成績挙げてた。…」
正「…どこの課もガサ打って、バンバン成績上げてた。…」
微妙な表現です。
「残す」という意味では「成績を挙げる」になるのでしょう。
しかし、「バンバン」ですので「どんどん成績を上げていった」
と同意の「アップする」という意味にも取れるので、一般的な
「下がる・下げるの対語」の[上]を用いるところでしょうか?
◎431ページ 12行目ほか◎
誤「……そのときあたしが、再召集を掛けたら、菊田は……」
正「……そのときあたしが、再招集を掛けたら、菊田は……」
これも判断しづらいのですが、[召集]は、国会・旧日本軍の
「国会の召集、召集令状」に限定して使用したほうがいいと
思います。
「地方議会や自衛隊の招集」と同じ一般用語の[招集]に。
◎432ページ 10行目◎
誤「窓際スペースから出て、ちょっと手を挙げて、あえて…」
正「窓際スペースから出て、ちょっと手を上げて、あえて…」
「はっきり分かるように示す、意思表示など」の意味で[挙]を
使い、「手を挙げる」とすると、「挙手」のことになります。
(新聞用字用語集から)
この場面は、「じゃあね」「それじゃあ」という曖昧なサイン
なので、一般的な[上]を使ったほうがいいと思います。
ほかのページでは、意見を述べるときの「はい」を示す「挙手」
の「手を挙げて」が出てきますので、差別化・書き分けがよろし
いのでは?
投票数:32
平均点:4.06