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宰領(さいりょう) 隠蔽捜査5
誤植報告
ISBN:978-4-10-300256-7 著者:今野 敏(こんの びん) 発行:2013年7月5日 2刷 ※「隠蔽捜査」シリーズの最新刊、長編第五弾です。 TBS版ドラマ(2014年)で竜崎署長を演じている杉本哲太は、 2008年テレビ朝日版では戸高刑事役でした。 <誤植というより校正ミス? 意図的なミス?> ◎11ページ 8行目◎ 誤「立ち振る舞いも上品だ。育ちがいいのかもしれない。」 正「立ち居振る舞いも上品だ。育ちがいいのかもしれない。」 最近よく目にし耳にする[立ち振る舞い]。市民権を得た言葉 なので「間違い」とは言い切れません。[立ち居振る舞い]と同 義語として載っている辞書もありますので。 [立ち居振る舞い]は、[立ち居][振る舞い]という二つの言 葉から成り、[立ち居]は「立ったり、座ったりすること」、 [振る舞い]は「動作、行動、挙動」。 以上から、「立ったり座ったりする動作に伴う、体のこなし。体 の動かし方。起居動作」の意味になるそうです。 [立ち振る舞い]になると、[座る]ことが抜けてしまいます。 本来、「旅行に出発するときにするご馳走や宴会」を意味する [立振舞](「たちぶるまい」とも)という言葉があり、後に [立居]+[振舞]で「たちい・ふるまい」として合成された 言葉が作られ、さらに「たちふるまい」と「たちいふるまい」が 混乱して誤用されたもの、との解釈があります。 ◎82ページ 11行目ほか◎ 誤「竜崎は、また署長室に引き上げようとした。」 正「竜崎は、また署長室に引き揚げようとした。」 ◎123ページ 2行目◎ 誤「…ホームグラウンドの大森署を離れ、アウェイの神奈川県警に 乗り込むことになるのだ。」 正「…ホームグラウンドの大森署を離れ、アウェーの神奈川県警に 乗り込むことになるのだ。」 カタカナ語・表記は難しいですね。 新聞用字用語集(第11版)の「外来語用例集」に「表記が紛れや すい語」として載っていますので、[アウェー]を[アウェイ] とする例が多いと思われます。 また、若者言葉としての[アウェイ]があるようで、「『アウェ イ』とは『離れて・不在で・あちらへ』といった意味の英語 “away”だが、俗語的には『場違いなこと』という意味で使われ る」との解説もありました。 これはスポーツにおける「ホーム・アンド・アウェー」で使われ ている[アウェー]の「敵地」という意味が転じたもののようで す。 ◎125ページ 2行目◎ 誤「すでに午前十二時近い。」 正「すでに午前零時近い。」 新聞用字用語集から。 昼の十二時ちょうどは「正午」、夜の十二時ちょうどは「午前零 時」とする。「正午」は「午後零時」とはしない。 期限を表す場合は、例外として「午後六時から午後十二時まで」 のように「十二時」を使ってよい。――とあります。 ◎233ページ 17行目ほか◎ 誤「…警視庁は、全力を上げて捜査している。」 正「…警視庁は、全力を挙げて捜査している。」 ◎254ページ 7行目◎ 誤「…現在、国道134号線を西へ向かって徒歩で移動中」 正「…現在、国道134号を西へ向かって徒歩で移動中」 ※先日、TBS版テレビドラマを観ると、セリフは「134号」 でした。 ◎284ページ 10行目◎ 誤「現場で指揮を執られたそうですね。ごくろうさまでした」 正「現場で指揮を執られたそうですね。お疲れさまでした」 間違いとは言い切れませんが… これは、警視庁特殊班の下平係長が上司に当たる竜崎署長(警視 長)に対して述べた言葉です。 同じページに「本当にごくろうさまでした。突入にSTSを使うと いうのは、大英断でした」という一文があります。こちらは、 本郷・神奈川県警本部刑事部長が竜崎署長に掛けた言葉です。 竜崎署長の二期下であっても同じ階級の警視長ですから、「ごく ろうさま」でもOKなのでしょうが、下平係長は部下ですので。
報告者:nande3