傷
誤植報告
ISBN:978-4-06-218564-6 著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち) 発行:2013年9月18日 第1刷 <誤植というより校正ミス? 意図?> ◎27ページ 8行目◎ 誤「…後で怒られるのを覚悟して、進んで手を上げるべきなのか。」 正「…後で怒られるのを覚悟して、進んで手を挙げるべきなのか。」 「手を上げて伸びをする」のではなく、拳銃を突きつけられて 「手を上げる(ホールドアップ)」のでもなく、殴るなど一般用 語で「手を上げる」でもなく、[挙手]の意で「手を挙げる」のだ と思います。 67ページに「…阪東がすっと手を上げる。リモコンを操作した のか、ドアが開いた。」という文章があります。 ポケットからリモコンを取り出し、腕を水平くらいまで持ち上げ て受光器に向ける動作の説明でしょう。 「下げる・下がる」の対語の[上げる]を用いる場面だと思います。 「やあ」と控えめに手を上げてあいさつする。 手の位置で、[上]を使うのか[挙]を使うのかが、決まることもある かもしれません。 71ページに「最初に手を上げたんだから、最後まで責任を取れよ」。 ここは[挙]でしょうか。 91ページに「一つ、いいですか」「青井は恐る恐る手を挙げた」 という文章があります。こちらは、正しい使い方です。 135ページには「何だかなあ………ここまで出かかってるんだけ ど」「菊池が手を水平に挙げて、喉に当てる」という文章があり ます。アイーンのポーズ? ここは[挙]がいいのか、[上]になるのか、難しいですね。 ◎93ページ 2行目◎ 誤「…天を仰いで煙草の煙を噴き上げる。」 正「…天を仰いで煙草の煙を吹き上げる。」 難しい漢字の用法です。「噴き上げる」が正しいかも。 [吹く]は一般用語。[噴く]は、[噴出]のニュアンスが強く、「蒸 気を噴き上げる」「エンジンが火を噴く」「火山弾が噴き上が る」などと使うようです。 口を火山の噴火口に見立て、煙草の煙を噴煙になぞらえるなら 「噴き上げる」でしょうか。 135ページに、「…煙草部屋に向かった。…ドアを開けた瞬間、 空気清浄機では処理しきれない煙が噴き出して…」という文章が あります。ここは[噴き出す]ですね。 ◎121ページ 5行目◎ 誤「…球団にも取材を申しこんでくれませんか?」 正「…球団にも取材を申し込んでくれませんか?」 間違いではありませんが、細かく見ていくと、127ページに「… 全ての取材申し込みをカットしている」とあります。漢字表記で 統一を。 ◎164ページ 11行目◎ 誤「…二階と三階には、それぞれベランダが張り出していた。」 正「…二階と三階には、それぞれバルコニーが張り出していた。」 最近は、[ベランダ]と[バルコニー]が同じ意味で使われることが 多いようです。 ですが、「ベランダは屋根と床のあるもので、ベランダの中で も、二階以上にあって手すりや壁があるのがバルコニー」という 説明があります。 また、建築用語としての区別は、「ベランダは屋根付きのスペー ス、バルコニーは屋根のないスペース」とされています。 文章から屋根の有無は分かりませんが、「鉄製の手すり」という 語が出てきますので[バルコニー]がよさそうです。 ◎165ページ 3行目◎ 誤「…もう四十歳はとうに超えている。」 正「…もう四十歳はとうに越えている。」 「時間・場所・点を通り過ぎる」という意味で[越える]。 「数量・基準・限度を上回る」という意味では[超える]。 192ページに「軽く百八十センチは越えていそうで…」とある のに、252ページでは「三十歳を超えてから、がくんと成績が 落ちた。」と。 289ページ「あんた、限界を超えているよ」、323ページ「引退の 平均年齢は二十九歳ぐらいじゃないかな。それを超えたら…」 とあります。 [限界]や[枠]は[超える]、「平均寿命が七十五歳を超える」ので すが、「二十九歳という平均年齢」の[ライン]を[越える]と解釈 できるのでは。 ◎253ページ 17行目ほか◎ 誤「何もなければ、とうに引き上げている時間である。」 正「何もなければ、とうに引き揚げている時間である。」
報告者:nande3