幸 SACHI
誤植報告
ISBN:978-4-7584-1210-0 著者:香納 諒一 (かのう りょういち) 発行:2013年1月18日 第1刷 <誤植というより校正ミス? 意図?> ◎84ページ 13行目◎ 誤「片ページはそっくり写真に当てられ…」 正「片ページはそっくり写真に充てられ…」 一般的な用法で[当]でも良いかもしれませんが…[充当]という意味 では[充てる]か。 ◎86ページ 7行目◎ 誤「私は謝意を口にしてもう引き上げてしまいたかったが…」 正「私は謝意を口にしてもう引き揚げてしまいたかったが…」 「引っ張り上げる」のではなく、「元の場所に戻る」という意味 ですので[引き揚げる]に。 「引き上げる時に(スイッチを)誰か切ったんだろ」(112P)、 「…そう嘘をついて先に引き上げたわけです」(116P)など前半の ページに間違いが散見されます。 後半ページでは「…沙千が東京からこっちへ引き揚げた二年後に」 (198P)、「…次の作品についてお話を聞けたら、すぐに引き揚げ ます」(203P)など、正しく使っています。 校正者が代わったのでしょうか? 154ページでは「…死体を川岸へと引き上げた」「足下からジッ パーを引き上げれば…」と正しく[引き上げる]を使っています。 ◎139ページ 18行目ほか◎ 誤「…ヒラ刑事として、停年までの残り時間を過ごすのだ。」 正「…ヒラ刑事として、定年までの残り時間を過ごすのだ。」 間違いとは言えませんが、現在の一般的な表記は[定年]。戦前は [停年]が多かったようです。 昭和20年代後半になって法令用語は「定年」に統一されることにな り、これをきっかけに一般に[停年]より[定年]が広く使われるよう になったようです。新聞や放送関係も[定年]で統一しています。 あえて意味づけすると、 [定年]=法規・規則により、一定の年齢到達を事由に退官・退職す ることになっている年齢。また、退官・退職すること。 [停年]=大学や自衛隊での、定年のこと。 のようです。 「定年後まで払い続ける長いローンを組み…」と278ページでは 使っていますので、「校正の揺らぎ」ですね。 ◎145ページ 2行目◎ 誤「認知症に冒されたあの老婆が…」 正「認知症に侵されたあの老婆が…」 微妙な表記です。 [冒す]には「病気や眠気や特別な思想や感情などが、人にとりつ く。<肺が―される>」との意味もあり、辞典にこう説明があり ました。 [侵害]というとらえ方で「病魔に侵される」と使いますので、[侵] でしょうか。 ◎183ページ 16行目◎ 誤「…特別な席を宛(ルビ=あてが)われるようになったらしい。」 正「…特別な席を宛(ルビ=あて)がわれるようになったらしい。」 送り仮名は[宛がう]。 ◎217ページ 16行目◎ 誤「ショッピングエリアを作り上げる計画ですよ。」 正「ショッピングエリアを造り上げる計画ですよ。」 [計画]を[作る]のではなく、[造成]という意味で[造る]でしょう。 ◎363ページ 6行目◎ 誤「…少しはマシな未来を作るのに役立っているんだろうかって」 正「…少しはマシな未来をつくるのに役立っているんだろうかって」 微妙ですが…新聞用字用語集では、「主に抽象名詞を対象に」使う ときは平仮名[つくる]と規定しています。「町づくり、歴史をつく る、体力づくり、時間をつくる」など。
報告者:nande3