中国毒
誤植報告
ISBN:978-4-334-92786-8 著者:柴田 哲孝(しばた てつたか) 発行:2011年11月20日 初版第1刷 <誤植というより校正ミス? 意図?> ◎10ページ 20行目◎ 誤「階段を登る。それが、限界だった。…」 正「階段を上る。それが、限界だった。…」 「坂を上る」「上り口(階段)」「屋根に上る」などと同じで、 「下ろす・下りる・下りの対語」の[上る]を[階段]には使いま す。(新聞用字用語集から) 「よじのぼる」意味では[登る]。「木に登る」「登り口(山)」 「マウンドに登る」「演壇に登る」など。 110ページにある「階段を登れなくなって」も[上]に。 ◎30ページ 14行目◎ 誤「…六時間前に報告を上げた厚生労働事務次官の…」 正「…六時間前に報告を挙げた厚生労働事務次官の…」 漢字の使い方が微妙。「報告した」「レポートした」など動詞ではな く、名詞[報告]の扱いです。「報告書を上司に上げた」ならいいよう な気がしますが…。 「下げるの対語」で「上に移す」という意味の[上げる]ではなく、 「例を挙げる」と同じ使い方で、「示す」という意味の[挙げる]にな るか、紛らわしい場合には平仮名書きで「あげる」とするか、でしょ う。独善かもしれません。 ◎31ページ 20行目◎ 誤「…使い古したブリーフバッグを持ち…」 正「…使い古したブリーフケースを持ち…」 間違いとは言い切れません。 「書類用鞄」の意では、[ブリーフケース]が一般的でしょう。 [バッグ]が付くのは[ダレスバッグ][ドクターズバッグ][ビジネス バッグ][セカンドバッグ]などなど。 49ページに「グッチのブリーフケースを開けた。」という文章が出て きます。 ◎36ページ 8行目◎ 誤「先に名が上がった徳之島案も含め…」 正「先に名が挙がった徳之島案も含め…」 136ページの「名前が上がっていた」も[挙]に。 ◎43ページ 13行目◎ 誤「…間宮が関わった最初の案件が…」 正「…間宮が係わった最初の案件が…」 間違いではありませんが…。 著者の癖か校正者の癖か分かりませんが、漢字表記が統一されていま せん。155ページでは「…特別調査研究班に係わっていた人間だ。」 という文章があります。 統一して漢字を使うか、新聞用字用語集が示すように平仮名書きにす るかです。 ◎51ページ 13行目◎ 誤「…役人としての頂点の厚生労働事務次官にまで登りつめた。」 正「…役人としての頂点の厚生労働事務次官にまで上り詰めた。」 ◎55ページ 15行目◎ 誤「何とか御期待に添えるようにしましょう。」 正「何とか御期待に沿えるようにしましょう。」 [添う]は、「付き加わる」の意。新聞用字用語集では「つたって行 く」という意味で「意・期待・希望・方針に沿う」を示しています。 ◎64ページ 20行目◎ 誤「間もなく、○時になろうとしている。」 正「間もなく、零時になろうとしている。」 間違いではありませんが、誤解を生みます。 ◎93ページ 12行目◎ 誤「中身はプラスチックのエアクッションで巻かれ…」 正「中身はポリエチレン(フィルム)のエアクッションで巻かれ…」 これも間違いではないのでしょうが…ポリエチレン製の衝撃緩衝材・ 緩衝資材=エアクッション=プチプチが一般的解釈かな…と。 ◎100ページ 8行目◎ 誤「炒子(ルビ=いりこ)出しの汁をすすった瞬間に…」 正「炒り子出しの汁をすすった瞬間に…」 細かいことですが…「炒り子出汁」が一般的ではないでしょうか。 ◎105ページ 6行目ほか◎ 誤「御存知ありませんでしたか」 正「御(ご)存じありませんでしたか」 ◎107ページ 1行目◎ 誤「…ハンバーガーなどのファーストフードか冷凍食品…」 正「…ハンバーガーなどのファストフードか冷凍食品…」 新聞用字用語集でも表記が紛れやすい語として挙げています。 一般的には「ファーストフード」で浸透していますが、マスコミ 関係は「ファストフード」で統一しています。 英語表記は[fast food]。「速い、短時間」という意味の[fast]は 「ファスト」。「一番」の意味[first]は「ファースト」と発音、 表記することとなっています。 最近は「ファストファッション」なる言葉も出てきています。 ◎139ページ 19行目◎ 誤「…人民軍バッヂが落ちていた。」 正「…人民軍バッジが落ちていた。」 衣服の襟部分または胸部分に付ける徽章・記章を指すのは[バッジ (英語: badge)]。[バッチ]は誤りで別の意味。 昔は[バッヂ]表記が見られましたが、現在は[バッジ]が一般的です。 ◎162ページ 1行目◎ 誤「…現在のところまでは期待以上の効果が上がっている。」 正「…現在のところまでは期待以上の効果が挙がっている。」 「アップしている」という意味はなく、「残す」という意味ですの で、[挙]を用いると新聞用字用語集にあります。 「効果・実績・成果・好成績を挙げる(残す)」と。 ◎246ページ 3行目◎ 誤「…二杯目のフォアローゼスのソーダ割に替え…」 正「…二杯目のフォアローゼズのソーダ割りに替え…」 63ページでは「フォアローゼズのボトル」となっています。 アメリカ合衆国産バーボンの銘柄「フォア・ローゼズ(FourRoses)」 が一般的な表記。現在、銘柄は日本の麒麟麦酒グループが所有してい て、同社のHPでは中黒のない「フォアローゼズ」を使っています。 Four Roses(四つの薔薇)。 「三割五分」「割高」「割安」「割に合わない」など[割]は、「比 率、比較」に使い、一般用語の[割り]は、「動作」に用います。 「頭割り」「均等割り」「部屋割り」「水割り」などを新聞用字用語 集では挙げています。 ◎260ページ 12行目◎ 誤「BSEの原因が異常プリオンに冒された牛肉であるように…」 正「BSEの原因が異常プリオンに侵された牛肉であるように…」 とらえ方によるのでしょうが、「あえてする、けがす」意味の[冒す] ではなく、「侵害」の意味で「病魔に侵される」と同じ使い方のほう がいいかな、とも思います。 ※2014年3月12日に文庫が発売されました。前述箇所は修正・訂正され ているかもしれません。
報告者:nande3