埋れた牙
誤植報告
ISBN:978-4-06-219154-8 著者:堂場 瞬一(どうば しゅんいち) 発行:2014年10月14日 第一刷 <誤植というより校正ミス? 意図?> ◎表紙◎ 誤「埋れた牙」 正「埋もれた牙」 書名(タイトル)で唸ってしまいました。何と読むのだろう? 奥付に『埋(ルビ=うも)れた牙』とありました。 間違いとは言い切れません。辞典によっては[埋(も)れる]と書い ているものもありますので。 ネットで送り仮名を調べたところ[埋れる]の例を見つけられませ んでした。 270ページに「…実際に事件があって、それが埋れたままだったら 大問題じゃないですか。」という文章がありました。ルビなしで す。 [埋もれる(うず・もれる)(う・もれる)]、[埋まる(うず・まる) (う・まる)]が一般的な読み方と解釈してよろしいかと。 新聞用字用語集、多くの辞典、公用文の用字・用語・送り仮名例 集、漢検2級練習問題などなど送り仮名は[埋もれる]です。 どう送り仮名をつけるかは作者の個性ではありますが…読者に疑 問を抱かせるのはどうなんでしょうね。 ワープロソフト・テキストエディタで注釈なしに[埋れる][埋もれ る]との変換例が出てきます。こうしたことも影響しているかもし れません。 ◎5ページ 10行目◎ 誤「小林は電柱にも背中を預けるようにして座りこみ、うなだれて いたが、罵声を挙げるのはやめなかった。」 正「小林は電柱に(も)背中を預けるようにして座りこみ、うなだれ ていたが、罵声を上げるのはやめなかった。」 「電柱にも」は単なる間違いでしょうか? 「電柱にもたれるよ うに背中を預けて座りこみ…」と書きたかったのでしょうか? [歓・喚声]や[金切り声]と同じように「大きな声を発する」とい う意味で[上げる]になると思います。 用例で[罵声]は「浴びせる・浴びる」が多く、「あげる」は少な いですね。「口汚くののしる声。大声で言う悪口」の意味ですの で相手が存在する場合に使うのがよろしいかと。 54ページに「…産声を上げていたそうだ。」という文章がありま す。この使い方です。 ◎28ページ 18行目ほか◎ 誤「…質問を発するタイミングを図っていたようだが…」 正「…質問を発するタイミングを計っていたようだが…」 ◎86ページ 17行目◎ 誤「マスター、ちょっといいですか」「コーヒー、お替わり?」 正「ママさん、ちょっといいですか」「コーヒー、お替わり?」 喫茶店の女性店主・松江志津子に掛けた言葉です。 [マスター]は「(バー・喫茶店などの)男主人」を指す言葉との印 象が強いのではないでしょうか。ウィキペディアは「主人。特に 酒場の主人(支配人)のこと」と説明しています。 女性の店主・支配人の場合、何と呼称したらよいのでしょう。 [マスター]を主人ととらえれば間違いではないのですが、違和感 があります。 [ママ]はスナックとかバーの印象が強いですが、喫茶店でも間違 いではないと思います。[オーナー]や[店長(店主)]でも。 ◎125ページ 1行目◎ 誤「…少しでも手柄を立てて上に這い上がってやろうという…」 正「…少しでも手柄を立てて這い上がってやろうという…」 重複表現に当たると考えます。[這い上がる]は「這って上に上が る。『岸に-・る』」という意味ですので。 ◎209ページ 1行目◎ 誤「…国道二十号線を超えたところに自宅を構えていた。」 正「…国道二十号を越えたところに自宅を構えていた。」 ◎209ページ 3行目◎ 誤「…国道二十号線沿いにあるファミリーレストランを…」 正「…国道二十号沿いにあるファミリーレストランを…」 ◎326ページ 2行目◎ 誤「手当もしていない頭の傷が痛んだが…」 正「手当てもしていない頭の傷が痛んだが…」
報告者:nande3