朽ちないサクラ
誤植報告
ISBN:978-4-19-863905-1 著者:柚月 裕子(ゆづき ゆうこ) 発行:2015年2月28日 第一刷 <誤植というより校正ミス? 意図的なミス?> ◎5ページ 5行目◎ 誤「…今しがた置いたばかりの受話器を急いであげた。」 正「…今しがた置いたばかりの受話器を急いで上げた。」 間違いではありませんが、漢字で書くなら「取り上げる」の意味で 「上げる」になるのではないでしょうか。 この本は「あ(上、挙、揚)げる」の表記がバラバラで使い方も間違っ ています。「付き合い」「つきあい」も出てきます。 13ページ9行目には「…面倒そうに受話器を上げた。」とあり、次行 は「…電話の受話器をあげた。」となっています。校正はどうなって いるのでしょうね。 ◎15ページ 4行目ほか◎ 誤「…広報課宛てのメールフォルダを開いた。」 正「…広報課宛のメールフォルダを開いた。」 接尾語ですので[宛]に。 ◎38ページ 14行目◎ 誤「川で上がった遺体が…」 正「川で揚がった遺体が…」 漢字で書くなら、「水死体の引き揚げ」(新聞用字用語集から)の[揚] を使うところでしょうか。 58ページにある「遺体を引き上げて調べたところ…」は微妙。ピック アップの意味もありそうですが、ここは「元の所に戻す」意で「(水死 体を)引き揚げる」のほうがよろしいかと。 ◎80ページ 17行目◎ 誤「…署員の慰安旅行やリクリエーションに関する詳細は外部に…」 正「…署員の慰安旅行やレクリエーションに関する詳細は外部に…」 外来語表記は難しいのですが…[レクリエーション]でしょうね。 略して「高齢者レク」などと言いますが、「高齢者リク」だと、もはや 意味が分からないほど[レクリエーション]は定着しています。 ◎81ページ 15行目◎ 誤「千歳空港の構内にある土産屋で、一番人気の菓子を買った。」 正「?」 私の読み違えかもしれませんが…。有名なチョコレート・クッキーを 買った場所が疑問。 28ページに「札幌に新しくできた店の菓子で…」との説明があります。 「マルセイバターサンド」か「白い恋人」を想像させる文章なのです が、両方とも「札幌に古くからある店舗で」売っていますし、空港でも 買うことができましょう。 ◎163ページ 7行目◎ 誤「どうかお気づかいなく、と気遣う泉に、治夫は笑みを浮かべようと した。」 正「?」 ここも、間違いではありません。が、「お気づかいなく、と気遣 う」? ◎180ページ 9行目◎ 誤「富樫(課長)は昼食を済ませると、いつも庁舎一階の外にある喫煙所で 煙草を吹かす。」 正「?」 ここも疑問符のつく文章です。あとのページでもこの喫煙所はたびたび 登場するのですが…113ページに「庁舎内の喫煙所は、一階の庁舎裏か 屋上かの、二箇所しかない。富樫はいつも屋上を使っていた。」という 説明があります。矛盾。 ◎291ページ 9行目◎ 誤「富樫は内心を計るかのように泉の目を覗き込むと…」 正「富樫は内心を測(量)るかのように泉の目を覗き込むと…」 意味としては、「推測」の[測る]か「推量」の[量る]になるでしょう。 「推し量る」「真意を測る」「心底を測りかねる」(新聞用字用語集から) の使い方です。[計る]は、「計算、計画」の意。 ◎302ページ 8行目◎ 誤「課長も…ご存知のはずです」 正「課長も…ご存じのはずです」 48ページでは「…どうしてご存じなんですか」と正しく使っています。 校正が機能していない、と感じます。
報告者:nande3