宰領(さいりょう) 隠蔽捜査5
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投稿日時 2014/3/19 15:20 | 最終変更
nande3
投稿数: 128

ISBN:978-4-10-300256-7
著者:今野 敏(こんの びん)
発行:2013年7月5日 2刷
※「隠蔽捜査」シリーズの最新刊、長編第五弾です。
TBS版ドラマ(2014年)で竜崎署長を演じている杉本哲太は、
2008年テレビ朝日版では戸高刑事役でした。
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎11ページ 8行目◎
誤「立ち振る舞いも上品だ。育ちがいいのかもしれない。」
正「立ち居振る舞いも上品だ。育ちがいいのかもしれない。」
最近よく目にし耳にする[立ち振る舞い]。市民権を得た言葉
なので「間違い」とは言い切れません。[立ち居振る舞い]と同
義語として載っている辞書もありますので。
[立ち居振る舞い]は、[立ち居][振る舞い]という二つの言
葉から成り、[立ち居]は「立ったり、座ったりすること」、
[振る舞い]は「動作、行動、挙動」。
以上から、「立ったり座ったりする動作に伴う、体のこなし。体
の動かし方。起居動作」の意味になるそうです。
[立ち振る舞い]になると、[座る]ことが抜けてしまいます。
本来、「旅行に出発するときにするご馳走や宴会」を意味する
[立振舞](「たちぶるまい」とも)という言葉があり、後に
[立居]+[振舞]で「たちい・ふるまい」として合成された
言葉が作られ、さらに「たちふるまい」と「たちいふるまい」が
混乱して誤用されたもの、との解釈があります。
◎82ページ 11行目ほか◎
誤「竜崎は、また署長室に引き上げようとした。」
正「竜崎は、また署長室に引き揚げようとした。」
◎123ページ 2行目◎
誤「…ホームグラウンドの大森署を離れ、アウェイの神奈川県警に
乗り込むことになるのだ。」
正「…ホームグラウンドの大森署を離れ、アウェーの神奈川県警に
乗り込むことになるのだ。」
カタカナ語・表記は難しいですね。
新聞用字用語集(第11版)の「外来語用例集」に「表記が紛れや
すい語」として載っていますので、[アウェー]を[アウェイ]
とする例が多いと思われます。
また、若者言葉としての[アウェイ]があるようで、「『アウェ
イ』とは『離れて・不在で・あちらへ』といった意味の英語
“away”だが、俗語的には『場違いなこと』という意味で使われ
る」との解説もありました。
これはスポーツにおける「ホーム・アンド・アウェー」で使われ
ている[アウェー]の「敵地」という意味が転じたもののようで
す。
◎125ページ 2行目◎
誤「すでに午前十二時近い。」
正「すでに午前零時近い。」
新聞用字用語集から。
昼の十二時ちょうどは「正午」、夜の十二時ちょうどは「午前零
時」とする。「正午」は「午後零時」とはしない。
期限を表す場合は、例外として「午後六時から午後十二時まで」
のように「十二時」を使ってよい。――とあります。
◎233ページ 17行目ほか◎
誤「…警視庁は、全力を上げて捜査している。」
正「…警視庁は、全力を挙げて捜査している。」
◎254ページ 7行目◎
誤「…現在、国道134号線を西へ向かって徒歩で移動中」
正「…現在、国道134号を西へ向かって徒歩で移動中」
※先日、TBS版テレビドラマを観ると、セリフは「134号」
でした。
◎284ページ 10行目◎
誤「現場で指揮を執られたそうですね。ごくろうさまでした」
正「現場で指揮を執られたそうですね。お疲れさまでした」
間違いとは言い切れませんが…
これは、警視庁特殊班の下平係長が上司に当たる竜崎署長(警視
長)に対して述べた言葉です。
同じページに「本当にごくろうさまでした。突入にSTSを使うと
いうのは、大英断でした」という一文があります。こちらは、
本郷・神奈川県警本部刑事部長が竜崎署長に掛けた言葉です。
竜崎署長の二期下であっても同じ階級の警視長ですから、「ごく
ろうさま」でもOKなのでしょうが、下平係長は部下ですので。
著者:今野 敏(こんの びん)
発行:2013年7月5日 2刷
※「隠蔽捜査」シリーズの最新刊、長編第五弾です。
TBS版ドラマ(2014年)で竜崎署長を演じている杉本哲太は、
2008年テレビ朝日版では戸高刑事役でした。
<誤植というより校正ミス? 意図的なミス?>
◎11ページ 8行目◎
誤「立ち振る舞いも上品だ。育ちがいいのかもしれない。」
正「立ち居振る舞いも上品だ。育ちがいいのかもしれない。」
最近よく目にし耳にする[立ち振る舞い]。市民権を得た言葉
なので「間違い」とは言い切れません。[立ち居振る舞い]と同
義語として載っている辞書もありますので。
[立ち居振る舞い]は、[立ち居][振る舞い]という二つの言
葉から成り、[立ち居]は「立ったり、座ったりすること」、
[振る舞い]は「動作、行動、挙動」。
以上から、「立ったり座ったりする動作に伴う、体のこなし。体
の動かし方。起居動作」の意味になるそうです。
[立ち振る舞い]になると、[座る]ことが抜けてしまいます。
本来、「旅行に出発するときにするご馳走や宴会」を意味する
[立振舞](「たちぶるまい」とも)という言葉があり、後に
[立居]+[振舞]で「たちい・ふるまい」として合成された
言葉が作られ、さらに「たちふるまい」と「たちいふるまい」が
混乱して誤用されたもの、との解釈があります。
◎82ページ 11行目ほか◎
誤「竜崎は、また署長室に引き上げようとした。」
正「竜崎は、また署長室に引き揚げようとした。」
◎123ページ 2行目◎
誤「…ホームグラウンドの大森署を離れ、アウェイの神奈川県警に
乗り込むことになるのだ。」
正「…ホームグラウンドの大森署を離れ、アウェーの神奈川県警に
乗り込むことになるのだ。」
カタカナ語・表記は難しいですね。
新聞用字用語集(第11版)の「外来語用例集」に「表記が紛れや
すい語」として載っていますので、[アウェー]を[アウェイ]
とする例が多いと思われます。
また、若者言葉としての[アウェイ]があるようで、「『アウェ
イ』とは『離れて・不在で・あちらへ』といった意味の英語
“away”だが、俗語的には『場違いなこと』という意味で使われ
る」との解説もありました。
これはスポーツにおける「ホーム・アンド・アウェー」で使われ
ている[アウェー]の「敵地」という意味が転じたもののようで
す。
◎125ページ 2行目◎
誤「すでに午前十二時近い。」
正「すでに午前零時近い。」
新聞用字用語集から。
昼の十二時ちょうどは「正午」、夜の十二時ちょうどは「午前零
時」とする。「正午」は「午後零時」とはしない。
期限を表す場合は、例外として「午後六時から午後十二時まで」
のように「十二時」を使ってよい。――とあります。
◎233ページ 17行目ほか◎
誤「…警視庁は、全力を上げて捜査している。」
正「…警視庁は、全力を挙げて捜査している。」
◎254ページ 7行目◎
誤「…現在、国道134号線を西へ向かって徒歩で移動中」
正「…現在、国道134号を西へ向かって徒歩で移動中」
※先日、TBS版テレビドラマを観ると、セリフは「134号」
でした。
◎284ページ 10行目◎
誤「現場で指揮を執られたそうですね。ごくろうさまでした」
正「現場で指揮を執られたそうですね。お疲れさまでした」
間違いとは言い切れませんが…
これは、警視庁特殊班の下平係長が上司に当たる竜崎署長(警視
長)に対して述べた言葉です。
同じページに「本当にごくろうさまでした。突入にSTSを使うと
いうのは、大英断でした」という一文があります。こちらは、
本郷・神奈川県警本部刑事部長が竜崎署長に掛けた言葉です。
竜崎署長の二期下であっても同じ階級の警視長ですから、「ごく
ろうさま」でもOKなのでしょうが、下平係長は部下ですので。
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宰領(さいりょう) 隠蔽捜査5 (nande3, 2014/3/19 15:20)